今回はNISAについてまとめてみようと思います。
投資未経験の方には聞きなれないと思いますが、資産形成に役立つ事は間違いないので、これを機に覚えてみましょう。
そもそも【NISA】って何?
【NISA】は2014年からスタートした税制優遇で、少額投資を対象とした非課税制度の事です。
ポイントだけお話すると株や投資信託を購入し保有していると配当金がもらえます。
その後利益が出ているので売却しました。
通常その【配当金】と売却時に出た【売却益】に対して約20%の税金が引かれますが、これを引きませんよ!という制度がNISAです。
それぞれのNISAの制度開始と制度終了
・2014年~2023年-NISA
・2016年~2023年-ジュニアNISA
・2018年~2037年-つみたてNISA
上記の期間限定で使える非課税制度です。
NISAの制度概要はこちらです。

NISAは、毎年新たに非課税枠が120万円分加算されていきます。
非課税枠というのは今回の場合で説明すると、金融商品の購入額が120万円までであればそこにかかる配当金と売却した時の利益に関しては非課税になるという事です。
出た利益を120万円分まで非課税にするという事ではありません。
注意しなければいけないのが、120万円をもし使いきれず残ってしまった場合は、翌年以降に繰り越しが出来ないという点です。
ですから毎年120万円の原資を追加投資出来る方か、又は毎年保有している株式を売却して新たに買う事できる方でないと、年間120万円の非課税枠の恩恵を最大限活かせないという事になります。
各年に購入した株や投資信託を保有している間に受取る配当金や、値上がり後に売却した売却益は購入した年から5年間は課税されません。
最大で保有できる株・投資信託の総額は120万円×5年で最大600万円となります。
金融商品を買う時は一括か積立が選べます。
この非課税期間の5年間が終了する時、保有している株や投資信託を翌年の非課税投資枠に移すことが出来ます。
これは5年間終了時にまだNISA申込が出来る期間である場合に限られます。
NISAの税制優遇期間が終了していた場合は通常の一般口座や特定口座への移管となります。
もちろん最初から非課税枠を使わず課税口座(一般口座や特定口座)へ移管する事も出来ます。
移管においては移管可能な金額に上限はありません。
非課税期間終了時の時価が120万円を超過している場合でも、そのすべてを翌年の非課税投資枠に移すことが出来ます。
しかし翌年の非課税投資枠を使うため120万円を超える移管の場合はその年は新たに購入する分に関しては非課税対象から外れてしまいます。
図で見た方が分かりやすいので下記の図を見て確認して下さい。
現在、NISAは2023年までの制度とされていますので、金融商品の購入を行うことができるのは2023年迄です。
その年までに購入した金融商品についても5年間(2027年まで)非課税で保有することができます。

ジュニアNISAとは?

ジュニアNISAとは口座の名義人は子どもになりますが、実際に運用をするのは運用管理者と言われる子どもからみて二親等内の親族【親権者・祖父母】になります。
NISAとの違いは毎年の非課税枠が120万円ではなくて80万円になった事や複数の金融機関で開設出来ないというのが挙げられます。
金融商品を買う時は一括か積立が選べます。
基本的には18歳までは払い出しが出来ません。
18歳未満での払い出しをした場合は課税対象となってしまうため、せっかくNISA口座で運用した恩恵が受けられなくなってしまいます。
なぜ払い出しが出来ないのかというと、中長期の資産形成が目的で、子どもの将来の為の税制優遇であるいうのが理由だそうです。

ジュニアNISAを利用中に20歳になる場合には、20歳である年の1月1日に自動的にNISA口座が開設されます。
この時、一般NISAにするか、つみたてNISAにするか選択すること出来ます。
一般NISAを選んだ場合は、ジュニアNISA口座内の金融商品については、NISA口座に移すことが出来ます。
つみたてNISAを選んだ場合は移管は出来ませんのでご注意下さい。
もし20歳になる前にジュニアNISA制度が終了してしまう方の場合は、
【継続管理勘定※1】で20歳になるまで非課税で保有することができます。
※1:特例措置による特別な口座の事、20歳までは非課税で預けておける。
つみたてNISAとは?

NISAやジュニアNISAとの違いは毎年の非課税枠が40万円と少ないですが、非課税期間が20年と長く設定されています。
NISAよりも毎年の新規非課税枠が少ないので、サラリーマンで副業で株式投資や投資信託をされている方にはとても相性がいいでしょう。
期間が長い分トータルの非課税枠の総額としては800万円となり、どのNISAよりも高く設定されています。
ただ金融商品を買う時は積立のみになる為、毎月の積立金の設定が必要になります。
また積立用商品の中から選ぶようになる為、他2種類のNISAとは少し運用法が違います。
20年という長期保有になる為、その際に証券会社へ払う信託報酬も計算に入れておく必要があるでしょう。
また20年の非課税期間終了後は現時点では他の非課税枠への移管というものは出来ません。
しかし、つみたてNISAの申込満了年である2037年に購入した金融商品については、そこから20年間ですので2057年まで非課税の恩恵を受ける事が出来ます。

注意としては金融機関の変更をする場合は期限が決まっており、金融機関の変更をしたいと思ったその年の9月までに手続きが必要です。
9月までに手続きをすれば、翌年から新しい金融機関へ変更が可能となります。
なぜ9月までかというと、一年単位でつみたてNISAと通常NISAの切替が出来るのですが、その手続き期間が10月~12月の間に行う事が決められている為です。
まとめ
NISAは3種類ありますが、どれもちょっとずつ制度が違います。
下記に分かりやすくまとめました。

個人的にはサラリーマンの方が副業等で投資信託等を買われる事が多いのかな?と思うので、【つみたてNISA】が使い勝手がいいのかなと思います。
最初は少額からはじめて慣れてきたら積立金を少し多めに設定してもいいかもしれません。
つみたてNISAは金融商品の保有期間が長くなる為、証券会社へ支払う信託報酬が安い所で申込をしておくといいかと思います。